STM32 ゼロから始めるローパワーマイコン USBシリアル通信してみる 前編

STM32 ゼロから始めるローパワーマイコン USBシリアル通信してみる 前編

皆さま こんにちは。

今回からUSBシリアル変換モジュールを使ってパソコンとシリアル通信する話について書いていきます。

投稿時の開発環境を記しておきます。

PC:Windows10 OS
IDE: STM32CubeIDE Version1.3.0
Configurator: STM32CubeMX Version5.6.0
マイコン: STM32L010F4P6
Board: 自作のボード

UARTを使った通信

STM32L010F4P6マイコンには USART のペリフェラル(周辺機能)が内蔵されています。
STM32マイコンには USART と UART のペリフェラルがありますが、それぞれ以下の略称です。

USART : Universal synchronous asynchronous receiver transmitter
UART : Universal asynchronous receiver transmitter

S が同期式を意味しているので USART の方は同期式通信も行うことができるようですが、非同期式(調歩同期式)通信を使うのが一般的です。
USART = UART + S(同期式) と考えてよく、USARTにはUARTの機能が含まれています。

USARTを使う場合でも、ほとんどの場合においてUARTの機能を使っていると考えて良いと思います。

調歩同期式と言えばRS232Cが有名ですが、パソコンと接続する場合、最近ではCOMポート(RS232Cのコネクタ)のついたパソコンを見かけなくなりました。

その代わりにUSBシリアルモジュールを使うと、パソコンのUSBコネクタを使って調歩同期式通信を行うことができます。

今回は秋月で販売されている USBシリアルモジュール を使ってみました。

接続

全体の接続イメージは以下の通りです。

デバッグ用のUSBケーブルの他にもう1本USBケーブル(モジュール側は USBマイクロBコネクタ)が必要になります。

USBシリアルモジュールと、てづくりボードの信号接続は以下の通りです。

モジュールがパソコン側にあるイメージで考えて、パソコンという端末機器 対 マイコンという端末機器の接続になるので、TX と RX をクロスさせてつなぎます。

モジュールの回路図を見るとわかるのですが、変換ICが3.3VをつくってVCC_IOにつないでいます。
変換ICの電源はUSBコネクタから供給される5Vですが、これによりマイコンとのインターフェースは3.3V系で行われます。

回路上は以下の接続になります。

誤りのないように接続・配線してください。

次回はIDE上での作業について説明します。

お疲れさまでした。

後編を続けて読むには こちら からどうぞ。

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