今回はデバッガに関する情報です。
マイコンボード上にはデバッガがついているのが、あたりまえの今日この頃ですね。
少し前に STLINK-V3MINIというデバッガの存在を知りました。
Nucleoボード上に載っているデバッガと同じようなものだと思うのですが、PCとつないで動くかどうか試してみました。
投稿時の開発環境を記しておきます。
PC:Windows10 OS
IDE: STM32CubeIDE Version1.3.0
Board: STM32Nucleo-F401RE
Debugger: STLINK-V3MINI
作業の概要
Nucleoボードにはマイコン部分とデバッガ部分が搭載されていますが、そのデバッガ部分を切り離しておき、外部のデバッガ(STLINK-V3MINI)とマイコンをつなぎ、果たしてIDEが動くのか?確認してみました。
STLINK-V3MINIの3つの特徴
・速い
ひとつ前のバージョンのV2より、だいぶ速くなりました。
V2の12Mに対してV3は480Mbpsです。
大きなファイルをダウンロードする際には効いてきそうですね。
・安い
1,200円くらいだったと思います。
・かわいい
コネクタが狭ピッチなので省スペースで、小さくてかわいいです。
少なくとも WWDG とかいう聞かん坊のワンちゃんよりは、ずっとかわいいです。
デバッガを切り離す
デフォルトでCN2についているジャンパーピン2つを取り外すことで、ボード上のマイコンとデバッガを切り離すことができます。
簡単ですね。
決して基板を「バキッ」とか、やらないようにしてください。
STLINK-V3MINIをつなぐ
JTAGインターフェースより更に少ないピン数でつなげば良いSWDのインターフェースを使います。
SWDはシリアル・ワイヤー・デバッガの略です。
下表のとおりに接続します。
PCとNucleoボードをUSBケーブルでつなぎ、更にPCとSTLINK-V3MINIをUSBケーブルで接続します。
STLINK-V3MINI は USB2.0 MicroBコネクタ で接続します。
IDEを起動してプログラムをダウンロードする
IDEを起動してLチカプログラムなどのプログラムが書かれたプロジェクトを開きます。
もし動かすプログラムがない場合には例えば こちら を参考にプロジェクトをつくってみてください。
Run – Debug すると以下のメッセージが出ます。
エラーになっていますが、これで正常です。
これはUSBケーブルでつないだ2つのボード上のデバッグ用マイコンと通信して「デバッガが2つあるから、どちらかを選んでください」というメッセージです。
そこでDebug – Debug Configuration の デバッガタブのところで「特定のST-Linkシリアル番号を使用する」にチェックを入れて「探す」ボタンを押します。
コンボボックスでどちらかを選択します。
もし、はずれたらもうひとつを選びなおしてください。
でも、これを何に使うの?ということなのですが、デバッガをたくさん使うことがある場合にはコスパも良いのでお薦めです。
プログラムの書き込みを複数人で行いたい場合とかに必要になりますね。
Nucleoボードをたくさん買って、「バキッ」てやってしまうと本体のマイコンがたくさん余ってしまいますので。。
今回はかわいいデバッガの紹介でした。
決してSTの回し者ではありませんことをお断りしておきます 笑
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